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マキシマム ザ ホルモンはCDが売れないと言われるこの時代にあっても数十万枚をコンスタントに売る、「超」がつくほどの人気バンドです。
中心メンバーのマキシマムザ亮君はアイデアマンで、プロモーションも自分で勉強し、アイデアを出すような人物。
ただ、彼らの新DVDボックスは、その中の1枚が巨額で開発したアドベンチャーゲームとなっており、それを解いてパスワードを見つけないとそれ以外のDVDが一切観られないという、斬新ながら大きなリスクを孕んだものでした。
亮君がプロの力を借りるべきと思い、書店で広告クリエイターの本を読みあさる中で、僕の著書に感銘を受けたとのことで助力のご依頼がありました。
ものすごく悩ましい仕事で侃々諤々の議論を重ねながら、僕が考えたのは「シックス・センス作戦」というもので、映画のシックスセンスのように、「そういう結末とは思わなかったが振り返ると確かにそうだ」というどんでん返しと伏線をプロモーション上に用意しようと。
WEB中心でスペースシャワーTVの特番告知CMを流しながら、このDVDをいろんな著名人にプレイしてもらって、呆れる様子を見せる。
すると、それを見る人はおそらく「エログロ」的なものなんだろうなと想像するはずで、あえてそういうミスリードをさせて、DVDを買った時に「まさかゲームだったとは!でも確かにこれまでのメッセージは全てそこにつながる」となって拡散が起こるだろうと。
その狙いは見事に当たり、賛否両論ながらも一気に話題化。
オリコンのDVD売上げ初速の歴代No.1を記録するなど、マキシマム ザ ホルモンの伝説をまた一つ作ることができました。
この話は「アドバタイムズ」でも特集記事として紹介されています。(Link)