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CD:小霜和也 AD:米村浩 Agency:電通関西支社 Production:二番工房
広告の仕事で最も苦しむカテゴリーは「薬」です。薬事法で表現ががんじがらめに規制されている上に、おもしろいCMをオンエアすると消費者庁から指導が入ったりするようなのです。
しかし新商品アリナミンゼロ7のメインターゲットは20代の働く若者。製薬会社としての品位のようなものを崩さず、どこまで弾けられるか。また、効能としてはアリナミンVのように疲れ切った時に飲む、というよりも日常でちょっとリフレッシュしたい時に飲む、という、ややふわっとしたポジションをどう伝えるかが難しいところでした。
もともと働く合間のリフレッシュと言えば、煙草でした。それがなくなっていって、今ではコーヒーだったり、コンビニスイーツだったり、スマホいじりだったりと広い分散化が進んでいるように見えます。その中に参戦していくとポジションができるのではと考えました。
「疲れたら」というよりも「ひと息入れたくなったら」飲むアリナミンがあるよ、ということです。それを、お二人の若い役者さんがシュッと気持ちよく演じてくれました。
またタケダは、頻繁にCMのリニューアルをしない方針を持ったクライアントです。ひとつのCMで数年保つようなものを、というオーダーもありました。
CMはフックが強すぎると飽きられてしまいがちです。逆に何度観ても印象に残らない、ではCMをやる意味がありません。
何度観てもイヤにならない、嫌味がない、むしろだんだん気持ちよくなってくる。そんなきわどいラインを目指して作りました。どうでしょうか。
(公式サイト)http://alinamin.jp/lineup/alinaminzero7.html